弊社が扱う無機塗料は、無機UVコートになります。
外壁に使用する塗料は水性タイプと溶剤タイプがあり、適合下地で言いますとサイディング、モルタルの両方に使用可能です。
また、既存のサイディング模様を活かせるクリヤータイプもあります。
屋根の方にも同じシリーズとして無機UVコートルーフがありますので屋根、外壁のオール無機仕様も可能です。
耐候性がフッ素以上と言われる無機塗料。一体どのような塗料なのか、簡単にご説明致します。
劣化しにくい無機塗料
まず、前提としまして一般的な塗料で言えばほとんどのものが有機塗料になります。
塗料に限った事ではありません。この世の中に有機物はたくさんあります。植物、プラスチック、洋服など挙げだすとキリがありませんが、なぜこれらが劣化するのか?と言いますと化学的には分子結合が切断され分解されるからなんだそうです。
例えば、洗濯バサミやクーラーのホースなど外においてあるものは、数年もしないうちに劣化し触っただけでポキポキ割れてしまいます。
有機物の代表例 | |
植物 | プラスチック |
逆に劣化しにくいい素材としては無機物であるガラス、陶器などです。こちらがなぜ経年劣化しにくいかと申しますとケイ素と酸素の結合体であるからです。
無機物の代表例 | |
グラス | 陶器 |
それを塗料化したものが無機塗料になります。もちろん無機物だけで塗料はできませんので有機物と配合したものになります。
無機塗料とは・・ケイ素と酸素の結合を中心とする無機系高分子に柔軟性・強靭性を付与した塗料です。 |
無機UVコートの大きな特徴としましては
・高耐候性 (チョーキングしにくい)
・耐屈曲性 (塗膜が割れにくい)
・低汚染性 (外壁が汚れにくい)
の機能があります。それでは解説していきます。
無機UVコートの高耐候性 (チョーキングしにくい)
一番の特徴であり強調しておきたいのが高耐候性、つまり塗膜の強さです。これを証明したのが宮古島の暴露試験になります。
なぜ、宮古島で暴露試験をするのかといいますと、本州の中心部より紫外線量が2~3倍あり試験に適していること。もう一つは公共機関【(財)日本ウエザリングテストセンター】があるためです。
無数の見本板を並べている様子。下記はそこでの実験データーになります。
他の塗料に比べ暴露期間6年(本州で12年~18年相当)であってもチョーキングは一切起きていません。
次の画像は、ある沿岸地域でとられた画像になります。海岸の近くは『塩害』といって、建物でも車であっても傷みが早くなる事をご存知の方も多いのではないでしょうか。
■4年3ヶ月経過 ■海岸距離2000m
■耐候性のある塗料(シリコン以上) ■白亜化度 3~4
■6年4ヶ月経過 ■海岸距離450m
■無機UVコート ■白亜化度 見られず
ご覧いただいたとおり、無機塗料の方は年数が経っており、尚且つ海岸距離が近いにもかかわらず何も起こっていません。
無機UVコートの耐屈曲性 (塗膜が割れにくい)
続きましては無機UVコートの耐屈曲性です。無機塗料と言うと『塗膜が硬い』と思われている方も多いと思いますが、こちらはブリキ板に塗料を塗って、塗膜の柔軟性を調べたものです。
■溶剤系のある塗料
半分くらい曲げたところで塗膜が割れているのが見受けられます。
■無機UVコート
完全に折り曲げても塗膜は割れません。
無機UVコートは塗膜の柔軟性も兼ね備えています。
無機UVコートの低汚染性 (外壁が汚れにくい)
最後に低汚染性です。塗料の汚れやすい、汚れにくいの基準は親水性にあります。
外壁に雨水がかかった時、撥水(はじく状態)した方が汚れが付きにくいと思われている方が多いと思われますが、実は親水(なじむ状態)した方が汚れが付きにくいのです。
■親水の状態 ■撥水の状態
こちらは雨筋の暴露試験になります。6ヶ月経過の状態です。親水効果で汚れが付着していないのが分かります。
■無機UVコート ■溶剤系塗料
無機UVコートのまとめ
いかがでしたでしょうか。ご覧いただいたとおり無機UVコートの塗膜は【強く、柔軟性があり、汚れにくい】と3拍子そろった塗料になります。
先ほど申しました通り無機UVコートシリーズは外壁用、屋根用に分かれており、外壁は多く使われる水性シリコンで塗装し、屋根を耐候性に優れている無機塗料を使うというのも選択肢の一つになります。
無機UVコートにご興味をお持ちの方は下記までお問合せください。