外壁を塗装する前の下地調整として重要なひとつに クラック(割れ部)の処理があります。
クラックには
・躯体に影響のない表層の割れ【ヘアークラック】
・お家を傷める可能性のある深い割れ【構造クラック】
があります。
ヘアークラックの場合はシールやフィーラーの擦り込みでOKですが 割れ幅の大きい構造クラックの場合は手順が変わってきます。
このページでは塗装前の【Vカット処理の工程】を御紹介したいと思います。
お家の壁によって工法は若干変わりますが概ね以下の通りでおこなっています。
既存の壁は【かき落としの上に吹き付けタイル押さえ模様】です。
①クラックに対してV型の歯を取り付けたサンダーで削っていきます。 |
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② 削った後の写真です。奥にクラックがみえます。 |
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③ 専用のプライマーを塗っていきます。 |
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④ シールを充填していきます。 |
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⑤バッカーと呼ばれるヘラでおさえていきます。 |
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⑥こんな感じになります。シールの特性上、一段凹んだ状態になりますので |
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⑦下地調整材(カチオンフィーラー)でならしていきます。 |
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⑧ならした後の状態です。 |
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⑨シーラーを塗り |
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⑩既存の模様である吹付けタイルを吹いていきます。 |
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⑪現在、押さえ模様ですのでカットローラーと呼ばれるローラーで模様の頭を押さえていきます。 |
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⑫砂骨ローラーを用いて微弾性フィーラーで模様をつけます。 |
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⑬シリコンの上塗り 一回目です。 |
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⑭ 上塗りを2回塗ると完了です。 |
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今回、御紹介したVカット処理の工法は 塗装仕様によってはしない場合もあります。
当たり前の事ですが外壁塗装をした場合 、次に塗り替えをするまで何年もその状態で残ります。
シール材で補修した後、塗装をして 『いかにもこの部分を補修した』的な感じの仕上がりになっては 美観的に問題があります。
美観をとるか、機能性をとるか悩ましいところではあります。ただ私どもは仕上げ職種の塗装業ですから 塗装完了後、補修箇所が違和感なく仕上がる事が重要であり、それを優先したいと思います。