塗装が出来ないサイディング。
難付着サイディングとは?
塗装が出来ないサイディングボードがあるのをご存知でしょうか?
厳密に言うと、塗装が出来ないわけではありませんが、塗料の密着が良くない、という意味で【難付着サイディング】と呼ばれています。
それは、新築時にサイディングの製造メーカーで何かしらのコーティングが施されているサイディングです。
・光触媒コーティング。
・無機コーティング。
・フッ素コーティング
などの種類があり、日差しが強い面であってもチョーキングなど、劣化がしないのが特徴です。
10年くらい経っていても、新築時の艶が有るサイディングといったら何となく分かっていただけるでしょうか。
冷静な判断をしますと、傷んでいない訳ですから塗装をしなくていいはずです。でも、業者さんの判断が見誤った場合や、それを知らずに塗装を勧める場合がありますので知識として持っておいて損はありません。
そのような特殊なコーティングを施されたサイディングボードを塗ってしまうとどうなるか?と言いますと、塗った塗料の種類にもよりますが早々に剥がれる可能性があります。
難付着と思っていても、そうじゃなかった場合はそれはそれでいいと思います。要はそれぐらいの慎重さが必要だという事です。まぁ実際の話を言いいますと、営業色の強い業者さんは、そんなサイディングの存在自体を知らない場合が多いです。 で、ついつい薦められるままに塗装してしまう。そんな事にならない様お気を付けください。
下記に難付着サイディングボードの見分け方を貼っておきます。
ご参考になさってください。
※これは大まかに判断する資料です。全てに当てはまるとは言えませんので、そのあたりはご了承ください。
難付着サイディングボードでも塗装可能な塗料が登場。
この記事を書いてから数ヵ月後に難付着サイディングボードでも塗装可能な塗料が発売されました。
日本ペイント 弱溶剤高付着浸透形ハイブリッドエポキシシーラー
ファインパーフェクトシーラーです。
これは下塗り材ですので、高圧洗浄をしっかりしてからこのファインパーフェクトシーラーを塗り、その後各種上塗り材を塗れば付着性に関係なく施工可能というわけです。
これから高意匠のサイディングボードは年々増えていきますので、塗装業界としては救いの神ならぬ救いの下塗り材ではあります。
さすが日本ペイントの技術力にあっぱれといったところですが、全てにおいて問題がなく塗れるのか?と言えばそうではないような気がしています。
これは商品にケチをつけようと考えているのではなく、単なる自分の性格上の問題です(笑)
そもそも、コーティングして間がないサイディングボードと築後10年経っているサイディングボードでは常識的に考えて、付着性が同じだとは思えないからです。これから自社でフィールドテストをして自分の目で確かめたいと思っています。結果がでましたら皆さんにご報告致します。