防水工事のクレームで一番多いのは
防水工事施工後の膨れ(ふくれ)かと思われます。
実はこの膨れ、密着工法の場合は施工手順をしっかり守っても起きます。
築後メンテナンスされてない陸屋根
原因は長年にわたって浸入した水分が防水工事後に熱により温まり湿気となって出ようとした 結果、防水層が膨らんできます。 もちろんそれを防ぐため脱気筒をつけるのですが効果としておいつかない事もあります。
ベランダではそうそう起こりませんが陸屋根、ルーフバルコニー等、比較的面積が広くなると起きやすく、また築年数が古くなればなるほどよく見られる現象です。
【膨れが起きている事例】
それを防ぐのが通気緩衝工法(つうきかんしょうこうほう)です。
このページではウレタン防水による通気緩衝工法の施工手順を御紹介します。
・シート防水での施工が困難。
そのような場合の陸屋根やルーフバルコニーにはおススメの工法になります。
ウレタン防水 通気緩衝工法 築18年 戸建て住宅 ルーフバルコニー
築18年 戸建て住宅の施工例になります。
雨漏りをしているわけではありませんが、今後のために。という事で外壁塗装と防水工事をご依頼いただきました。
施工手順をご覧ください。
① 高圧洗浄 |
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② 目地撤去 |
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③ バックアップ材設置 。クラック箇所はVカット処理します。 |
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④ プライマー塗布 |
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⑤ シール材充填 |
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⑥ 通気シート張り 。裏紙をはずしながら張っていきます。 |
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⑦ ジョイントテープ。 シートとシートの間を張っていきます。 |
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⑧ 脱気筒設置 湿気の逃げ道を作ります。 |
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⑨ 端末シール処理 隙間がないよう埋めていきます。 |
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⑩ 上塗り1層目。 ウレタン防水の一層目です。 |
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⑪ もう一度塗っていきます。上塗り2層目 |
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⑫ 最後にトップコート |
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⑬ 完成です。
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ウレタン防水 通気緩衝工法 築20年 事務所 屋上陸屋根
施工例のご紹介です。
築20年鉄骨ALCの建物になります。
雨漏りをしている、とのことでホームページからご依頼いただいたのですが下記の画像は雨漏れしている現状です。
天井のクロスがめくれ上がって、すでにボード面自体が腐敗しています
雨漏れの原因は、やはりドレン周辺の不具合です。
上の画像の真上に、このドレン(排水口)があるのですが
・詰まり
・接合部分のズレ
等によって雨漏れを誘発しています。
この雨漏れを直すには改修ドレンを併用した防水工事をするしかありません。鉄骨ALCは構造上横揺れがありますのでウレタン防水の通気緩衝工法をご提案しました。
以下は工程写真になります。※細かい工程写真は200枚以上ありましたのでピックアップして掲載しています。
まずはビフォーアフターから。
施工前 ・ 施工後 |
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施工前 ・ 施工後 |
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ここから工事スタートになります。
①まずは、ドレン周りのゴミを取り除き、上蓋をはずします。 |
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②高圧洗浄 |
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③既存目地を撤去。バックアップ材を入れ再度埋めていきます。十字の交わっている部分を埋めていないのは、あとでこの箇所に脱気筒を設置するためです。 |
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④ボンドを塗りシートを張っていきます。 |
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⑤ウレタンの中塗りを塗布。コテで厚みをつけながら塗っていきます。 |
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⑥脱気筒を設置します。長年に溜まった残留水分はここから抜けていきます。 |
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⑦立ち上がり・架台部分。こちらはウレタン防水の密着工法で施工していきます。プライマー塗り。 |
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⑧改修ドレン設置します。形を整えたあと隙間はシール材で埋めておきます。 |
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⑨立ち上がり・架台部分。メッシュを張りながらウレタン防水の中塗りを塗っていきます。 |
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⑩ウレタン防水の上塗りを塗っていきます。ここまできたら、工事の大半が終わった状況ですがもう少し続きます。 |
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⑪端末シール。手摺りの付け根、笠木の接合部分などをシール材で埋めていきます。 |
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⑫最後の仕上げトップコートです。ドレン部分にはゴミが入らないようストレーナーを設置。 |
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完了です。 |
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