どのシリコンを選んだらいいの?1ランク上のシリコン塗料の選び方
先日、訪問営業され外壁塗装を検討しています。
予算の関係上、シリコンでの塗装を薦められましたがシリコンと名のつくものであれば安心していいのでしょうか?
ご相談ありがとうございます。
一口にシリコン塗料と言っても数多く発売されていますので、どのシリコンがいいか?など一般の方には分かりにくい世界だと思います。
弊社の場合というわけではなく、一般的に戸建て住宅の塗替えで一番多く使われているのがシリコン塗料です。
耐候性の弱い順からアクリル、ウレタン、シリコンと三番目に位置するもので耐用年数は10年前後といったところです。費用をなるべく抑えての塗装選びですと、まずまずといったところの塗料になります。
ただ、このシリコン塗料は、1メーカー内であっても数種類が販売されていますので各メーカーのすべてのシリコンとなると数え切れないほど多くのものがあります。
中にはシリコン塗料であっても耐候性が期待出来ないようなものもありますので、一概にシリコン塗料だから安心。と言うとそうでもありません。
だからと言ってあれがダメとか、これがダメとか、個別の商品名をあげる訳にはいきませんので、耐候性が高いと評判の良いものをお伝えしようと思います。
さて、この話をするにあたり外せないのが3~4年前から発売された日本ペイントのパーフェクトトップです。
樹脂はシリコンではありませんが、コンセプトは【シリコン以上フッ素以下の優れたコストパフォーマンス】というもので、この塗料の発売が口火となって各メーカーさんが通常のシリコンよりワンランク上のシリコン塗料を販売するようになりました。
総称して次世代型シリコン。と、誰も言っていませんが勝手にそう呼びます(笑)誰かすでに言ってたら一緒にそう呼ばせてください。
この次世代シリコン。キーワードは【ラジカル制御(せいぎょ)機能】です。
なにやら難しい言葉ですが簡単に。
塗料の中に入っている酸化チタンが紫外線に当たることによって発生する物資がラジカルです。
ラジカルが塗膜の劣化を早め、変色しチョーキングにつながり、シーリングの傷みにつながっていきます。いわば塗膜(とまく)の大敵です。
このラジカルの発生を抑える技術【ラジカル制御(せいぎょ)機能】が、これからご紹介する次世代シリコンにはすべてに備わっており、今までのシリコンに比べ長持ち出来るというわけです。
期待耐用年数は建物の立地条件等がありますので確定はできませんが、通常シリコンのプラス5年くらいを想定しているようです。感覚的にはフッ素塗料に近いシリコン塗料といったところですね。
それでは有名どころのみとなりますが、次世代型シリコンをご紹介します。
▼日本ペイント パーフェクトトップ
発売当初にご提案した際には「この塗料ほんとに大丈夫ですか?」と言われましたが、初期の品質不良も自分自身聞いたことがありませんので信頼出来る塗料の一つです。通常のシリコン以上フッ素以下という一つのジャンルをこの塗料が確立したのではないでしょうか。
一液水性
【艶有・7分艶・半艶・3分艶・艶消し】
▼エスケー化研 エスケープレミアムシリコン
耐候性、汚染性に優れたハイブリッドシリコンです。下塗り材を変えることによってモルタル・サイディングのどちらにも塗装できます。
一液水性
【艶有・半艶・3分艶】
▼関西ペイント アレスダイナミックトップ
耐候性、低汚染性もさることながらダイナミック強化剤を加えることによって塗料の大敵でもある湿気面での施工も可能です。このあたりの技術はすごいと思います。
一液水性
【艶有・半艶・3分艶・艶消し】
▼菊水化学工業 ロイヤルシリコン
老舗メーカーである菊水化学工業さんから発売されているロイヤルセレクションシリーズ。耐候性の優れたロイヤルシリコン以外にも意匠性の外壁にも合う艶消しのいロイヤルアートもあります。
一液水性
【艶有・半艶・3分艶・艶消し】
▼ダイフレックス セラコートアクア
耐候性・透湿性・柔軟性・低汚染性をもった多機能型のハイブリッドシリコンです。モルタル、サイディングの外壁で、透湿と弾性の両方を兼ね備えた塗料が必要な場合には最適です。
二液水性
【艶有】
以上、耐候性の優れたワンランク上の次世代シリコンをご紹介しました。塗料選びの際にご参考になれば幸いです^^