足場の数量が多いのですが・・仮設足場についての疑問
足場工事についてご質問します。
インターネットで見つけた業者から塗り替えの見積りをとったところ外壁面積より足場面積の方が70㎡くらい多いのですが普通でしょうか?
あと価格が900円になっているのですが相場でしょうか?
ご相談ありがとうございます。
その面積の数量自体が正しいかどうか分かりませんが、一般論としてお話します。
仮設足場はご存知のように外壁の周囲に組むものになります。外壁より60cmほど幅広く、屋根工事をする場合などは外壁の高さより1mほど高く組みます。そのため必然的に外壁面積より多くなります。
質問者様がおっしゃる外壁面積というのは塗装面積の事だと思いますが、厳密に言いますと
足場面積(外壁の周囲に組む)
外壁面積(窓などを含んだ建物の外壁面積)
塗装面積(外壁面積から窓などを引いた面積)
それぞれ数量は違います。上から順に少なくなってきます。今回のお話が足場面積と塗装面積を比べているのであれば70㎡くらいの差がでてもおかしい話ではありません。
建物の形状で一概には言えませんが上記の・足場・外壁・塗装、と面積が同じ方がおかしいです。ですので問題はないかと思われます。
仮設足場の費用について
さて価格についてです。大阪の戸建て住宅ということであればメッシュシート込で㎡750円〜900円くらいが相場でしょうか。
その他にお隣との間が狭い場合は『狭小手間』、建物まで階段があり足場部材を運ばなければならない場合、トラックはお家の前まで行けない場合は『運搬手間』という項目で加算される場合があります。
建物が大きければ大きいほど金額が高くなってきますが戸建て住宅の場合、一軒の相場としましては15万円〜25万円の間くらいになります。
少し仮設足場の補足情報をお伝えしますね。
仮設足場の設置日数は
私が塗装工になりたての25年前は戸建ての塗り替え時、丸太をばんせんで結ぶ丸太足場が主流でしたが、最近は【くさび式】と言って足場部材をハンマーで叩く仮設足場が主流です。
綺麗に仕上がり設置も早いです。設置に1日、撤去(解体)は半日ていどになります。
足場そのものが崩れる事はありませんが、シートがかかっている状態で強い風を受けると倒壊の原因にもなりますので、台風や強風の予報が出ている場合は、事前にシートだけを折りたたむみます。
余談ですが、よく台風後に足場が崩れたニュースを見かけることがあります。過去には小さいお子さんが足場の下敷きになるという痛ましい事故もありました。
足場が崩れる原因は、マンション、ビルなどの高層の場合、周りに障害物がないため風の影響を受け易いこと。戸建て住宅などの低層で足場が崩れる原因は建物の周囲4面組んでいないケースがほとんどです。
壁つなぎと言って外壁と足場をつなぐ部材を入れたりしますが、あくまで補助の役割で絶対的な安心のものではありません。足場は1面ないし2面しか組まない場合が一番危ないです。ですので、外壁一面の補修工事であっても安全のため3面組んだりもします。
仮設足場の際、業者がすること
あとこれは業者側がする事として、電線の保護カバー申請、必要な場合のみ道路使用許可の申請があります。
・電線の保護カバー
必ずするわけではありませんが、外壁周辺に電線からの高圧線がきている場合は電力会社に保護カバーの申請をします。
電話一本で来てくれ足場解体後に外しに来てくれます。無料です。これはほんとありがたいです。
・道路使用許可
一般の戸建て住宅の仮設足場ではほとんど要りませんが、道路や歩道に面した建物の足場を建てる場合は、勝手に建てるわけにいかず所轄の警察署に申請しなければなりません。
お施主様側の留意点4つ
話を戻します。お施主様側で仮設足場の設置に際し気をつける点は4点です。
1 お荷物の移動は軽いもののみで
お家周辺にタイヤ、植木などがある場合、お荷物の移動は塗装業者さんに依頼してください。
重い荷物を移動となると腰を傷める可能性もあります。あくまでご自身で動かす荷物は、軽い荷物、大切な物だけにとどめて後は業者さんに依頼してください。
2 騒音がします
さきほど申しましたとおり、くさび式の仮設足場は設置、解体が早いのですが、欠点があるとすればハンマーで叩く騒音です。
そのため、されないとは思いますが日祝などお休みの日に足場を組むのはむいていません。弊社では着工前のご近所ご挨拶でその主旨を明記してお配りしています。
3 足場を利用してください
せっかくの足場なので、利用して出来ることは済ましておきましょう。よくご要望いただくのは・アナログアンテナの撤去・クーラーの交換・古い屋根ソーラーの撤去などになります。
アナログアンテナの撤去くらいは塗装業者で出来ます。クーラーの交換などは電気屋さんを個別に呼ぶなどしてもいいと思いますが、いずれにしましても足場がないと出来ないような工事はこの際はしておいたほうがいいでしょう。
4 戸締まりはしっかりと
最後です。足場を組むという事は、誰でも簡単に2階部分に登れるという事でもあります。つまり泥棒が入りやすいです。
普段はあまり気にされないであろう2階の窓も防犯上、特にお気をつけください。お出かけの時は窓を施錠しお出かけください。
以上、仮設足場の補足情報でした。また何かありましたらご相談ください。