外壁塗装を実施する際、屋根塗装も同時に勧められることがあるかと思います。
屋根も同時に塗装するとなると、費用もかさむため躊躇してしまいますよね。
「本当に屋根まで塗装する必要があるのか?」と、疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。
実は、外壁塗装と屋根塗装を同時に実施するのは、コスト面で非常に理にかなっています。
できるだけ住宅のメンテナンス費用を抑えたいのなら、外壁塗装と屋根塗装を同時に実施することを検討してみたほうがいいでしょう。
ここでは、屋根塗装を外壁塗装と同時に行う理由を解説します。
併せて屋根塗装の手順も詳しく紹介しますので、ぜひ外壁塗装を検討する際の参考にしてください。
目次
そもそも屋根塗装は本当に必要?
屋根塗装は本当に必要か?疑問に思う方もいるかもしれません。
そこでまずは、屋根塗装の必要性について触れておきましょう。
近年の住宅には、スレートと呼ばれる屋根材が広く使われています。
コロニアルやカラーベストと呼ばれることもありますが、すべて同じスレートという屋根材を指しています。
スレートは、セメントと繊維質を混ぜて作られています。
外壁材で広く使われる、窯業系サイディングと同じ原料ということです。
スレートはセメントと繊維質でできているので、素材自体に防水性はありません。
そこで、塗装を施すことで防水性を保っています。
しかし、外壁塗料は紫外線により劣化するので、屋根材を守るためには定期的な塗装が不可欠です。
特に屋根は、紫外線の影響を強く受けるため、塗装により塗膜を形成する必要があるのです。
スレートが劣化してしまえば、ひびなどが入りそこから雨水が浸入してしまいます。
最終的には雨漏りに発展する恐れがあるため、早めにメンテナンスを実施し劣化を防ぐ必要があります。
屋根塗装の目的は、屋根材であるスレートの寿命を延ばすことにあるのです。
同じように、スレート以外の屋根材に関しても、基本的には塗装が必要です。
ガルバリウム鋼板やセメント瓦の屋根材も、塗料によっては屋根材の劣化を防いでいます。
ただし日本瓦の場合には、塗装は不要です。
日本瓦の屋根であるにもかかわらず塗装を勧められた場合には、悪徳な業者である可能性が高いと言えるでしょう。
屋根塗装と外壁塗装を同時に行うべき理由
外壁塗装と屋根塗装を同時に実施すれば、コスト面で非常に有利になります。
その理由は、足場代が1回分で済むからです。
足場を組む費用は、外壁塗装にかかる費用に含まれます。
その費用は意外と大きく、一般的な住宅で15万円程度はかかります。
外壁塗装を実施する場合、基本的に足場は必須です。
高所での作業も多いため、足場を組まないと満足に作業ができません。
満足に作業ができないと、外壁塗装の品質にも影響してしまいます。
当然ですが、屋根塗装の場合も、同様に足場が必須です。
外壁より高所の屋根を塗装するので、足場を組まなければ作業はできません。
外壁と屋根を別々に塗装すると、足場代の15万円も別々にかかることになります。
一方、外壁と屋根を同時に塗装すれば、足場代は1回分で済みます。
これが、屋根塗装と外壁塗装を同時に実施することで、コストを削減できる理由です。
最近では、足場代無料を謳う業者もありますが、現実的ではありません。
適正価格で外壁塗装を実施しようとすると、15万円もする足場代を無料にすることは難しいからです。
足場代無料を謳う業者は、その費用を他の部分で回収している可能性が高いので、あまり誠実な業者とは言えないかと思います。
屋根塗装を実施する際の注意点
屋根塗装は、外壁塗装にはない注意点があります。
この注意点を守らなければ、せっかく屋根塗装を施工しても、不具合の原因になりかねません。
実は、屋根には必要な隙間が設けられています。
屋根材はすべての雨を防いでいる訳では無く、多少は内部に雨水が浸入しています。
しかし、屋根の内部には防水シートが施されているため、建物の内部に雨水が浸入することは無いのです。
ただし、屋根材を潜り抜けて防水シートまで到達した雨水は、速やかに外部に排出する必要があります。
そのために屋根には、雨水を逃がす隙間が多数設けられています。
このことを知らないと、塗装で隙間を塗りつぶしてしまいかねません。
もし、塗装で必要な隙間を潰してしまうと、雨水が内部に溜まってしまい、最終的に雨漏りの原因になってしまいます。
屋根塗装では、必要な隙間を確保するために、「タスペーサー」という器具を使用します。
下塗りが完了した時点で、屋根材の隙間にタスペーサーを挿入することで、必要な隙間を漏れなく確保します。
正しい知識のある塗装業者に依頼すれば、このような注意点は熟知しているはずです。
優良な塗装業者を見極めることで、雨漏りや塗装後のトラブルを防ぐことができます。
屋根塗装にオススメの塗料
それでは実際に、屋根塗装にオススメの塗料を紹介していきます。
日本ペイントのファインパーフェクトベスト
日本ペイントのファインパーフェクトベストは、ラジカル制御型の屋根用塗料です。
ラジカル制御型の塗料とは、塗膜が劣化する原因である「ラジカル」の発生を抑える機能を持つ塗料を指します。
ファインパーフェクトベストのベースとなる樹脂は、外壁塗装に広く使われるシリコンです。
ところが、ラジカルを制御する機能により、一般的なシリコン塗料と比較して優れた耐候性をもちます。
その結果、通常のシリコン塗料に比べて、耐用年数も長くなります。
日進産業のガイナ
ガイナは、優れた断熱効果を持つ塗料です。
断熱効果の高いガイナで屋根を塗装することで、外部と室内の熱の移動を遮断することができます。
これにより、夏は涼しく冬は暖かい住宅が実現できます。
特に屋根に塗装することで、その効果を実感することができるでしょう。
ガイナの高い断熱効果は、主成分として配合される特殊なセラミックビーズにより実現しています。
その性能は高く評価されており、2017年には省エネ大賞の審査委員会特別賞を獲得しています。
省エネ大賞が受賞できた理由は、高い断熱効果によりエアコンなどの効率が良くなるからです。
ただし、特殊なセラミックビーズが主成分のため、取り扱いが難しい塗料ともされています。
断熱効果をしっかりと発揮させるためには、確かな技術力を持つ業者に塗装を依頼しなくてはなりません。
日本塗装名人社の無機UVコートルーフ
無機UVコートルーフは、名前の通り無機塗料に分類される塗料です。
無機塗料とは、シリコン塗料やウレタン塗料のような有機物ではなく、石材やセラミックといった無機物を主成分としています。
無機塗料は非常に耐候性が高く、フッ素塗料以上に長持ちするとされています。
無機塗料は非常に長持ちしますが、塗膜が硬く割れやすいという弱点があります。
これは、主成分が固いセラミックなどだからです。
塗膜がひび割れてしまっては、本来の力を発揮できなくなってしまいます。
そこで、無機UVコートルーフは、ケイ素と酸素からなる無機系の高分子素材を主成分としています。
この素材を使用することで、無機塗料の硬く割れやすいという弱点を克服しました。
紫外線の影響を受けにくく、ひび割れにも強い塗料なので、過酷な環境の屋根の塗装に向いています。
屋根と外壁を同時に塗装した場合、同じ塗料を使用すると屋根の塗膜の方が早く劣化します。
これは、屋根の方が紫外線や雨の影響を強く受けるためです。
そこで、ここで紹介したような強い耐久性を持つ塗料を使うことで、先に屋根の塗膜だけが劣化してしまうことを防ぎます。
基本的な工程は、まず高圧洗浄をして、屋根についた汚れを取り除きます。
その後、下塗り材を2回塗ることで、上塗り剤が綺麗に塗装できる下地を完成させます。
そして、上塗り剤を2回塗り重ねることで、美しく強固な塗膜を作り上げます。
プライマーを2回塗り重ねることで、上塗りに使用する塗料がより屋根材に密着するようになります。
特に屋根は紫外線の影響を強く受けるため、塗料と屋根材の密着性を高めて強固な塗膜を作る必要があります。
弊社のようにプライマーを2回重ね塗りすることで、より強固な塗膜が実現でき、あなたの住宅を守ることができます。
屋根塗装で雨漏りは直せない
屋根塗装でよくある誤解に、「雨漏りを修理できる」というものがあります。
最初に解説した通り、屋根塗装は屋根材の寿命を延ばすために実施するものです。
雨漏りは、屋根材の下にある防水シートや下地にまで劣化が及んだ後に発生するため、屋根を塗装するだけでは修理することはできません。
もし、塗装で雨漏りが直るという業者がいたら、知識のない業者と思って差し支えないでしょう。
屋根塗装は、あくまで屋根材の寿命を延ばして、雨漏りを防止するために実施するものです。
雨漏りの修理は、防水シートの張り替えや下地の補修など、大規模な工事が必要になるため、屋根塗装とは全くの別物と考えてください。
屋根塗装に関するご相談も永建工業まで
近年の住宅は、外壁と同じように屋根も塗装してメンテナンスをしなければなりません。
塗装をしないと屋根材が早く傷んでしまい、屋根材の張り替えなど大規模なメンテナンスが必要になってしまいます。
適切なメンテナンスを実施することで、結果的にメンテナンス費用を抑えることにもつながるのです。
さらに、外壁塗装と屋根塗装を同時に実施すれば、足場にかかる費用を1回にまとめることができます。
屋根と外壁では塗装の劣化速度が違うので、一度に塗装ができるよう業者に相談してみるといいでしょう。
優良な塗装業者なら、あなたの希望に沿った最適なメンテナンスプランを提案してくれるはずです。
もし、屋根と外壁の塗装をご検討中なら、永建工業までご相談ください。
経験豊富な塗装職人が、予算と希望に応じた最適な塗装プランをご提案いたします。
完全自社施工ですので、中間マージンが発生することもなく、適正価格で高品質な屋根塗装をご提供できます。
ちょっとした疑問やお悩みにも親身に相談に乗りますので、まずはお気軽にお問い合わせください。