「訪問販売で外壁塗装を提案されたのですが、この金額は妥当でしょうか?」
というご相談の電話をお受けする事があります。本日もありました。
数年前は悪徳リフォームとかでだいぶ世間を賑やかした訪問販売。
私自身、全ての訪問販売業者が「悪徳」とは思っていませんが、今までの経験上マイナスの部分を見聞きしているだけに、もし依頼するのであれば注意しなければならないポイントが5つあります。
①知らない人を屋根には登らせない。
「屋根を点検します。」と言われてもなるべくなら断った方がいいです。
最近も昔から知り合いのオーナーさんからご相談がありました。賃貸でお貸ししているお家に訪問販売業者が来たらしく、ついつい屋根に登らせてしまったのだそうです。
すると案の定
「屋根瓦が割れています。交換してズレ防止の工事をしなければいけません。落下したらえらいことです」と契約を迫られたとのこと。
実際に割れていたのか?
それとも業者が割ったのか?
こればかりは分かりません。もっと言うと故意でなかったとしてもバランスの悪い屋根瓦の上で踏ん張ると割れることは多くあります。日本瓦なら特にです。
知っている人やこちらから依頼した人ならともかく、突然訪問してきた見ず知らずの人間に自分の家の屋根に登らすことはいいことではありません。お断りしましょう。
②契約を急かせる業者はダメ
「今日中に契約をしてくれたらこの分を値引きします。」
「値引きキャンペーンは今日までです。」
そう言われたとしても、契約を急かすような業者さんは良い業者とは言えません。
外壁塗装は通常であれば100万円ちかくする買い物になります。一般論で言えば軽4輪の車を購入するくらいの金額になるでしょう。即決で軽4輪の車を契約するでしょうか。しないと思います。
高額であるからこそ、じっくり熟慮し判断する。当たり前のことですが冷静に対応することが重要と言えます。
③大幅な値引きをする業者もダメ
さきほども言いましたが契約の際の大幅な値引き。これは最初から想定されている値引きです。
過去にお客様から見せて頂いた見積書の中でこのようなものがありました。
総合計金額が180万円で値引き額70万円の合計110万。
この時も「70万円引きが出来るのは本日限りです。」と言われたそうです。
こう言われれると110万円が安く感じるから不思議です(笑)
すると最初の180万円は何だったのか?という話になりますので見せかけの金額に惑わされてはいけません。
④自社のオリジナル塗料を使用
オリジナル塗料となるものの多くは大手・中堅塗料メーカーがだしているOEM塗料になります。要はラベルを替えているだけなのですが、逆に言えばそれほど粗悪なものではありません。
ただ、それよりも問題なのは営業マンの塗装に対する知識不足です。外壁塗装はどんな塗料でも塗ったらいいのではなく、既存下地との相性などを計算に入れて提案しなければなりません。
「この塗料で塗れば30年もちます」
といったようなオーバートークは、後々問題が起きる可能性も高いです。
⑤施工するのは塗装業者です。
とうぜんですが、訪問会社さんに依頼したとしても施工するのは一般の塗装業者になります。
そこの訪問会社に長く所属している塗装業者さんなら問題は少ないかもしれませんが、腰掛け程度に所属している塗装業者さんだと責任感が希薄になります。
いい塗装業者に当たればいいですが、悪い業者がくると施工面で期待するには無理があります。
訪問販売業者に対する正しい対応は?
最初から依頼する気がない場合は、対応しないことです。玄関口にでないことが一番ですが、対応してしまった場合は「身内に塗装(建築)業者がいる。」と言うことです。
・親戚が建築業をしているので一度聞いています。
・息子が塗装業をしているので聞いてみます。
などでいいかと思います。
まとめ
だいたい思いついた事を綴ってみました。先日は訪問販売で契約し工事期間中の方からご相談がありました。
「使っている材料をネットで検索したところ、どうも契約と違うものを使っている」とのこと。
契約前なら何とでも言えますが、工事期間中に相談されても正直返答に困ります。
問題ないですよ、というのも無責任ですし、問題ですね。というのもそのお施主様を不安にさせる事になります。
結果論ですが、ただ一つ言えることは後でネットで調べるくらい信頼していないのであれば最初から契約すべきではない、ということです。工事品質や内容を求めてる方にとっては訪問販売の業者さんは依頼先としてあまりむいているとは言えません。
誤解を恐れず言うなら、工事に対してこだわりがない方なら訪問販売業者さんに依頼していいと思います。どんな世界でもまともな業者もいればその反対もあります。それでも最低限は会社の経歴くらいは確認しましょう。
もし契約したにも関わらず解約がしたい場合は以下をご参照ください。
(国民生活センターのリンクになります。)