ここ最近、現場調査でマンション・ハイツのオーナーさんから所有物件のお悩みについてお聞きする機会がありました。
マンション・ハイツのお客様が続きましたので、数人の方にお聞きしましたが、意外と話にのぼったのが廊下・階段の床面についてです。
・廊下階段の掃除が大変。
・入居者の方が夜中に帰ってきた際の足音がうるさい。
・床塗装をしようと考えたが通行止めになるため躊躇してしまう。
・廊下の床に細かいひび割れがあるので補修したい。
などなど・・・
普通であれば外壁や屋上の話になるかと思っていましたが、廊下・階段のお悩みとは・・・
所有しているオーナー様にしか分からないお悩みですね。
今回そのようなお悩みをお聞きした際、オススメしたのが長尺シートです。
長尺シートとは?
正式には防滑性ビニル床シートと言います。
大きな特徴は、滑らず、掃除の手間がかからず、遮音効果もある床専用のシートになります。
よくマンションの廊下床や階段で使われ、ベランダや屋上で見たことがある、というかたも多いのではないでしょうか。
▼マンション廊下の床に敷かれた長尺シート
▼マンション階段の踏み場
▼ベランダの床にも使われる長尺シート
この長尺シートを施工する業者が少ない(見つかりにくい)ということで見積りした際の工事金額が高騰しているのだとか。
工事の性質上、塗床(塗装)と比べると安いことはなく単純に倍くらいの費用がかかりますがそれでも工事をする価値は充分にあると思います。
塗装(塗り床)と長尺シートの違いは?
現在、廊下・階段の床面がコンクリートや塗装の場合、改修方法としては
・塗装を塗り直す。
・長尺シートを貼る。
の2種類になります。
それぞれのメリット・デメリットを書いてみます。
塗装のメリット・デメリット
メリット
・比較的安価である。
・複雑な箇所でも施工できる。
デメリット
・汚れやすい。
・施工時は通行止めになる。
・濡れると滑りやすい。
・耐久性がよくない。
長尺シートのメリット・デメリット
メリット
・滑りにくい。
・遮音効果がある。
・意匠性がある。
・施工後は掃除の手間がかからない。
・意匠性がある。
デメリット
・塗装に比べると高い。
全てのケースで長尺シートが勝る、とは言えませんが、メンテナンスや耐用年数のコストを考えても長尺シートに軍配があがると思います。
長尺シート(防滑性ビニル床シート)の工事費用は?
ある程度の大きさにもよりますが、廊下の場合㎡単価で3800円~5500円の間くらいです。
端部シール処理・下地調整等は別途(別料金)となります。
金額に幅があるのは数量(大きさ)によって変わってくるからです。
塗装(塗り床)より長尺シートをオススメする理由とは?
さて、塗装よりオススメであるこの長尺シート。
実際に施工したマンションオーナー様からお聞きしたご感想も含めてオススメする5つの理由をより詳しく書いてみます。
(1) 足音が響かない遮音効果がある。
今まで施工したお客様からお聞きするのが「以前に比べ足音が響かなくなった」です。
まったく音がしなくなったというわけではありません。
当然足音はします。
するにはするのですが、以前の塗床やモルタルなど固い床面にハイヒールや革靴で歩いた際の乾いたような足音がしなくなったとのことです。
これは長尺シートの厚みが2.5mmあり、シート自体に衝撃音を遮断する性能があるためです。
(2) 雨でも滑りにくい防滑性能がある。
表面が凸凹しているため滑りにくくなっています。
塗床などですと雨水で足元が滑りやすくなりますが、長尺シートの場合は踏んだ時のクッション性が滑りにくくしています。
(3) 掃除がしやすい。
メンテナンスが楽なのも長尺シートの特徴です。
通常の汚れ程度であればモップで水拭きすれば大丈夫です。
ガンコな汚れになりますとクリーナーを使って洗います。
長尺シートの素材自体に汚れにくい防汚性能が付いています。
(4) 高級感のでる意匠性がある。
下の画像は施工前の塗装の状態です。
長尺シートを貼ることにより高級感がでるのがお分かりいただけるかと思います。
▼施工前の塗装の状態。
▼長尺シート 完了の状態。
(5) 工事の際は通行止めにしなくていい。
塗り床の塗装とちがって【廊下通行止め】【階段通行止め】にする必要はありません。
塗装の場合ですと半日程度の通行止めをし、入居者様の生活に支障をきたしてしまうところですが、長尺シートの場合はその心配がありません。
※多少の通行止め・歩行指示などはあります。ほぼ入居者様の生活に支障はありません。
長尺シート(防滑性ビニル床シート)5つのメリット まとめ
まとめますと、長尺シートの長所は
・足音が響かない遮音効果がある。
・雨でも滑りにくい防滑性能がある。
・掃除がしやすい。
・高級感のでる意匠性がある。
・工事の際は通行止めにしなくていい。
になります。
マンションにお住まいやオーナー様で廊下・階段の床でお悩みに方は長尺シートをご検討ください。
この記事が参考になれば幸いです。