現場調査の際、よく見かけるのがゴムシート防水の膨れです。
画像ご覧いただいたらわかると思うのですがシートが盛り上がっているのが分るでしょうか。
防水の観点からお話しすると、このシート防水であれウレタン防水であれ膨れていたとしてもそれが雨漏りになるか?と言えばなりません。単に膨れているだけですから。密着工法の特性でもありますので、工事自体が『手抜き』というお話でもありません。
ただ、当然ながら見た目が悪いこと、もう一つは将来に破断する可能性です。いつまでも放置しておくといつか切れる可能性が高くなりますし、そろそろ防水工事の時期とお考えになっても良いのではないでしょうか。
全面防水か?それとも補修防水か?
このような箇所を補修する場合、全面的に防水をするか?それとも部分的つまりこの箇所のみ補修するか?という話になるのですが、今後のことを考えると全面防水がお薦めで、単に補修だけですと今しばらく様子を見た方がいい場合もあります。
というのも屋上防水は『連続面を形成』してこと防水の機能を果たすわけで、サロンパスを貼ったような補修だと連続面が途切れるためです。
もちろん、ケースバイケースで今にも破断しそうな場合は、補修もする必要があります。
全面防水する場合の防水仕様は?
防水の候補としましては、現在のシートめくっての【ウレタン防水】あるいはその上から施工できる【塩ビシート防水】が一般的です。手すり架台やクーラーの架台など障害物が多い場合はウレタン防水。比較的、障害物が少ない場合は廃材処理と言う手間を省ける分塩ビシートが選ばれる場合が多いです。いずれの工法にしましても通気工法で施工するのが必須となります。
防水の保証は
保証に関してですが、部分補修なら付かない。全面防水なら10年保証というのが一般的になります。