先月の10月22日、近畿地方に台風21号が接近しました。
衆議院選挙の開票日でしたので憶えている方も多いのではないでしょうか。
当日、大阪では200mmちかい雨が降りました。
1日でそこまでの量の雨が降ることは、そうあることではありません。
案の定、翌日から数日間は、雨漏り修理のご相談や御見積り依頼といったお問合せがひっきりなしにかかってきました。
過去を振り返ってみても一番お問合せ件数が多かったように思います。
お電話での話となりますので、私のニュアンスが伝わっているか?間違って捉えられていないか?とやや不安になる時もありました。
そこで今回は、『台風時、外壁から雨漏りした時に知っておきたい雨漏り原因と修理方法』として外壁から雨漏りした時に修理する手順や費用などをお伝えします。
※あくまで外壁のケースになります。屋根や屋上は考え方が変わってきます。
さて今回の台風で弊社にお問合せいただいた一番多い内容は
「窓のサッシから雨漏りがしている」
というものでした。
台風の時だけ雨漏りする理由
通常の雨では雨漏りしないのに台風のときには雨漏りがする。
これはよくあることです。
台風時の雨水は風とともに圧力がかかって外壁にあたります。
それも大量の雨水があたります。
雨合羽を着ていると雨は中に入ってきませんが、顔に当たるような雨だとどうしても首元に入ってきます。
それと同じで家の構造は上から雨が降った時に雨が入らない構造になっているのですが、横から殴りつけるような雨や下から舞い上がるような雨が降った場合には侵入しやすくなってきます。
外壁のジョイントや開口部(クーラーや換気口)が劣化していれば尚更です。
雨漏りの原因は?
こちらの図を御覧ください。
1階の窓サッシから雨漏りしている状態です。
そのちょうど上には外壁の割れ(クラック)が入っています。
ではこの外壁の割れが雨漏りの原因か?と言えばそうでもありません。
もちろん、そんなケースもあり一番怪しむ箇所に間違いはありませんが、断定する段階ではありません。
下の図をご覧ください。
このような場合、雨漏り原因の確率としましては
①外壁のひび割れが40%
②サッシ周りが30%
③換気口が5%
④屋根が10%
⑤ベランダが15%
くらいになります。
※これは弊社の経験としての確率ですので、必ずこのとおりではありません。
またご理解いただきやすいよう単純な図と原因にしています。ご了承ください。
これ以外に①の外壁のひび割れと②のサッシ周りの2箇所から雨水が侵入している【複数侵入雨漏り】というケースもあります。
何をお伝えしたいかと言いいますと、
雨漏り原因は簡単にわかる場合もあれば、複雑で侵入箇所発見まで時間がかかる場合もある。
ということです。
それにより雨漏り修理の費用も変わってきます。
雨漏り調査が必要な理由
雨漏り修理の考え方は大きく分けて2通りあります。
①疑わしい箇所を順番に直していくやりかた。
②調査をして原因を見つけてからそこを修理するやりかた。
ひとつ目は、一番疑われる箇所から順番に直していく方法です。
上記の場合で言いますと、①の外壁のひび割れを直してあとは様子をみます。
再度、雨漏りがしてきたら今度は②のサッシ周りを直します。
このように一箇所づつ直していきます。
この場合のメリットは調査費用がかからないことです。
デメリットは1回目の修理でも費用がかかるため、雨漏りが直らなかった時に1回目の修理費用自体がムダ金になるケースがあることです。
「お金を払っているにも関わらず雨漏りは直っていない」
と納得されない方も多いかと思います。
ふたつ目の方法は、調査をしてから雨漏り侵入路を確定し、そこの部分を修理するやり方です。
メリットは再発しにくいことです。
デメリットは調査費用がかかるため、修理費用以外に費用がかかってきます。
ただ全ての事例でそうだとは言いませんが、調査をするほうが、しない方に比べて結果的には安くなるケースが多いです。
調査なしだとある意味、勘だけに頼ったやり方ですので雨漏りが止まるまでやり続けなければいけないためです。
弊社では特別な場合をのぞき、後者の『調査してから修理』を採用しています。
※特別な場合とは、明らかに原因が分かってる場合です。
雨漏り調査方法とは
雨漏り調査の方法は、主なやり方として『赤外線カメラによる調査』『実際に水をかけ再現する散水調査』を併用しておこなっています。
通常は1,2時間。複雑な構造の場合は1日かかりますが大方原因が判明します。
仮設足場が必要かどうかは・お家の環境・漏れた箇所によってケースバイケースです。
ただ、大阪に多い3階建てのお家では、ほとんど仮設足場は必要になってきます。
また、お隣のお家とスペースがない場合も同じです。
仮設足場を1面~4面を組む必要があります。
「雨漏り修理だけで仮設足場を組むのは勿体無い」という方もいらっしゃいます。
そのような方は、外壁工事(塗装やコーキング工事)、あるいは屋根工事をするタイミングで、その時に雨漏り修理をいっしょに直すのがいいでしょう。意外とそのやり方をされる方は多くいらっしゃいます。
雨漏り調査の費用とは
さて肝心な費用ですが、さきほど申しましたとおり調査をする前提でお話ししますと
【仮設足場】100,000~200,000
+
【調査費用】0~120,000
となります。
※一般的な大きさの住宅でのお話です。
そこから【修理費用】がかかってきます。
修理は外壁のサイディングを張り替える、コーキングで処理する、屋根工事など様々です
修理費用に関しては内容によって幅が広すぎるため掲載はできません。
「雨漏りの修理でそんなにかかるものなのか」
とお思いの方もいらっしゃるかと思います。
過去にはご訪問した際にコーキングで応急処置し感謝されたこともありますが、運がよかった、と言いますかケースとしてはそちらの方がまれな事例です。
ほとんどの場合が、調査を要します。
情報は、雨漏りしている箇所とお客様の記憶のみで原因を探り当てる作業になりますのでそう簡単なものではありません。
雨漏り瑕疵保険
現在は新築でお家を建てた場合、10年間は雨漏りを保証するという瑕疵保証責任があります。
これは建てた事業者が倒産したとしてもみてくれます。
リフォームの場合は、施工した箇所から雨漏りした場合は5年間保証してくれるリフォーム瑕疵保険があります。
5年間で約30000~50000円くらいですが、入っておいたほうが安心といえます。
手続きはその団体に登録している施工業者さんがしてくれます。
ご訪問は無料
よく調査と混同されお尋ねされますが、ご訪問は無料です。
お伺いした際は、ヒアリング、状況確認、目視での確認をおこないます。
そこからご提案となります。
LINEでのご相談・概算見積りが可能になりました。
ご訪問前にとりあえず相談したい。という方は弊社LINEアカウントをご登録いただき、概要と画像をお送りください。
分かる範囲でお答え致します。
LINEに使い方については ↓ ↓ ↓ の画像をクリックしてください。
まとめ
まとめますと
・台風時には想定外の雨量、風向きがあるので雨漏りしやすい。
・原因(侵入口)を見つけるのは簡単な時もあるが複雑な場合もある。
・原因(侵入口は)2箇所のときもある。
・調査をして修理した方が後モメにならない。
・雨漏り修理をする場合には【仮設足場+調査費用】がかかるケースが大半
・雨漏りの瑕疵保険がある。修理する場合は入っておいた方が得策
になります。
雨漏りはやっかいで憂鬱な気分になりますが、起こってしまったことより次の対処方によって被害は最小限に止められると思います。
この記事が雨漏りでお悩みの方のお役にたてば幸いです。