屋根、外壁に隙間が出来てしまい侵入し、家の劣化を早めてしまうモノの代表は雨(雨漏り)ですが、実は他にも入ってくる厄介なお客様がいます。
それは・・・ネズミです。
自分が住んでいるのは都会だし、今時ネズミなんか出てこないよ!と思われたかもしれませんが、意外に身近に潜んでいるのです。
ある木造事務所で働く方からお話をお伺いしたのですが、ネズミは都会でしっかりと生活していました。と言う訳で今回は都会に住んでいても、出会ってしまうかもしれないネズミについてご紹介したいと思います。
家に出没するネズミの種類
ネズミは家ネズミと野ネズミと大きく分類され、主に家屋に侵入してくる種類は家ネズミの3種類のネズミです。大雑把ですが、その体の大きさの違いが一番の見分けの特徴になると思います。
(ネズミ種類と出没場所)
●ドブネズミ・・・20~28cm以上 台所
●クマネズミ・・・15~25cm程度 天井裏
●ハツカネズミ・・6~10cm程度 物置
ドブネズミは体が一番大きく、泳ぎが得意なので下水道の普及と共に数が増えてきましたが、見逃す程の大きさでは無いので、出没したらかなりの衝撃を受けるかもしれません。
クマネズミは、ハツカネズミよりは大きく、ドブネズミよりは小さい中型ですが、忍者のように、垂直に壁を登る事が出来るので、高層ビルであろうが自由に侵入する事に成功し、最も住人を困らせる存在になりました。
ハツカネズミは主に自然環境に近い場所の建物に出没します。
※ネズミの種類についてはアースさんのサイトをご参考ください。
http://www.earth-chem.co.jp/gaichu/nezumi/knowledge/
ネズミが引き起こす被害
同じネズミでもハムスターやモルモットはケージの中で可愛らしい存在ですが、ひとたび家に侵入してしまった家ネズミ達はいくつかの被害をもたらします。
①衛生的被害
・菌やウイルスの媒介(糞尿やネズミについているダニ・ノミ等から)
・噛みつき(ケガ意外にアナフィラキシーショックを起こす事も有り)
②経済的被害
・家を齧り破壊(断熱材等)
・食べ物を齧る
・配線を齧り断線、停電や漏電火災
ネズミが残すサイン
2階建ての木造住宅の事務所の1階にある机の上に残された、黒くて細長いフン。従業員さんは、最初はフンとは気が付かずにいたそうですが、掃除しても翌朝出勤すると、机の上に落ちていて、そのうち、机の引き出しに隠しておいたカップラーメンの容器が齧られ、書類の上に尿らしきものが残っていて確信されたようです。そしてとうとう、ある朝、引き出しをあけた瞬間、クマネズミとご対面されたのです。他人事のように思いますが、もしこれが自宅で起こったら・・絶叫ものです。
さて、上記のように、ネズミが家に侵入してくるとちゃんとサインを残していきます。
●ネズミのサイン
・家具や壁、床に残った「擦ったような黒い汚れ」
・家具などが齧られた跡
・小さな黒いフン、尿がこぼれた跡
勿論、在宅中にネズミが天井裏を走れば足音も聞こえてきます。
ネズミを侵入させない家にする
もしネズミに遭遇してしまったら、駆除方法は市販の駆除剤を使用するか、専門業者にお任せするかの選択になりますが、最も大事な事は侵入口をしっかりと塞いでしまう事です。今回の侵入口は屋根に出来た隙間でした。雨漏り被害よりも先にネズミが教えてくれたのかもしれませんが、やはり気持ちの良いものではありません。
●ネズミの主な侵入口
・屋根・壁の隙間
・配管まわり
・通風口
・床下等
※ネズミは500円玉大の隙間があれば余裕で侵入してきます。
但し、ネズミの侵入口を特定するのはかなり難しく、専門業者でも時間がかかると聞きます。私たちに出来る事は、屋根や外壁に隙間や割れがあれば修理する事です。そして、直ぐにでも出来る事は、食料になるものはしっかりと片付けておく事です。
ちなみに、そこの事務所ではネズミの罠を仕掛けると同時に、直ぐに見つかった屋根の穴を塞いだのですが、罠にネズミがかかる事は無く、でも、それ以降ネズミとご対面する事も無かったとの事でした。